夏の暑さがやわらいでくるころ、天気予報に台風の名前がならびはじめます。海から遠い東濃は、沿岸の町とは台風の顔が少し違うと言われます。まっすぐ暴風雨に見舞われるというより、まとまった雨と、山あいを抜ける強い風が、少し遅れてやってくる——そんな年が多いように思います。
とはいえ、風と雨に備えておくことに、内陸も海辺もありません。大がかりなことをする必要はなくて、前の日にほんの少し外まわりを整えておくだけで、台風の朝が、ずいぶん気楽になります。今日は、家まわりでできるささやかな備えの話をしてみます。
台風の前に、まず何をしまう?
いちばん手軽で、いちばん効くのは、飛びやすい物を片づけておくことです。
軽くて風をはらむ物は、思いのほか遠くまで動きます。鉢植え、すだれ、ほうき、玄関先のバケツ、たたんだ物干し。こうした物を、台風の前に軒下や物置、あるいは家の中へ移しておく。それだけで、朝に「あれ、どこへ行ったろう」と探しにまわる手間が減ります。
物干し竿は、竿受けから下ろして低いところへ置いておくと安心です。背の高い鉢植えは、倒れる前に横に寝かせておくのもひとつの手です。台風のたびに全部を家に入れるのは大変なので、「風で動きそうな物はどれか」を一度見て回って、定位置を決めておくと、次からはぐっと楽になります。
カーポートは、台風のとき大丈夫?
日ごろ手入れをしていれば、カーポートはよく風雨をしのいでくれます。そのうえで、台風の前に少し見ておくと、より安心して過ごせます。
見るところは、むずかしくありません。屋根のパネルが、風でかたかたと動くところはないか。留め具やビスに、ゆるんでいるように見える箇所はないか。柱の根もとに、ぐらつく感じはないか。下から見上げて、いつもと違うところがなければ、それで十分だと思います。
もし気になる箇所が見つかっても、あわてる話ではありません。台風のあとに落ち着いて、施工した先へ一度たずねてみればいい。「見ておいたけれど、ここが少し気になった」と伝えられると、相談する側も、される側も、話が早くなるように思います。
フェンスや門扉、物置にも、ひと目を
カーポートを見たついでに、まわりも軽く見ておくと安心です。
フェンスや門扉を軽く押してみて、ぐらつきが強くないか。物置の扉が、きちんと閉まって留まるか。風の強い日に扉が開いたままだと、あおられて動くことがあるので、留め金をかけておくと、朝の気がかりが減ります。
どれも、数分あれば見て回れることばかりです。きちんと点検する、というより、散歩がてらぐるりと一周して、気になるところに目を留めておく。そのくらいの気持ちでちょうどいいのだと思います。
側溝や排水桝の落ち葉——大雨に備えて
風だけでなく、台風でこわいのはまとまった雨のほうかもしれません。そのときに効いてくるのが、水の通り道を空けておくことです。
家のまわりの側溝や、地面にある排水桝のふたを見てみると、落ち葉や砂、枯れ枝がたまっていることがあります。ここがふさがっていると、いざ大雨というときに水がうまく流れず、地面にたまってしまうことがあるようです。台風の前に、たまった落ち葉をひとすくい掃除しておく。それだけで、水の抜けがずいぶん変わってきます。
東濃は粘土質で、もともと水がしみこみにくい土地でもあります。(このあたりは「陶器のまちの土」の話でも触れました)土に吸われにくいぶん、地面を流れる水の道を空けておくことが、この土地では少し余分に効いてくるのかもしれません。
台風のあとの、見回り
風雨が過ぎたら、明るいうちに一度、外まわりを見て回ってみます。
屋根まわりやカーポートの上に、飛んできた物がのっていないか。フェンスが、風の向きに少し傾いていないか。片づけた鉢植えや物を、もとの場所へ戻す。たいていは、大したことなく朝を迎えられるものです。
もし、傾きや留め具のゆるみなど、気になるところが残ったら、無理にその場で直そうとせず、施工した先へ相談してみる。高いところや不安定な足場は、手を出さずにおくほうが安心です。急ぐ話でなければ、気になった箇所を覚えておいて、折を見てたずねてみる、くらいでいいのだと思います。
台風は、毎年めぐってくるものです。前の日に、飛びそうな物をしまい、カーポートをひと目見て、側溝の落ち葉を空けておく。そうしておくと、風の強い夜も、雨あがりの朝も、少しだけ気楽になります。海から遠いこの土地なりの付き合い方で、秋の空と向き合っていけたらと思います。
よくある質問
台風の前に、何をしまっておけばいいですか?
まず、軽くて風をはらむ物です。鉢植え、すだれ、ほうき、玄関先のバケツ、たたんだ物干しなどを、軒下や物置、家の中へ移しておくと安心です。物干し竿は竿受けから下ろして低いところへ、背の高い鉢植えは横に寝かせておくのもひとつの手です。毎回すべてを片づけるのは大変なので、「風で動きそうな物はどれか」を一度見て回って、定位置を決めておくと、次からは楽になると思います。
カーポートは、台風で壊れやすいですか?
日ごろ手入れをしていれば、カーポートはよく風雨をしのいでくれます。そのうえで台風の前に、屋根パネルが風でかたかた動くところはないか、留め具やビスにゆるみが見えないか、柱の根もとにぐらつきがないか——下から見上げて、いつもと違うところがなければ十分だと思います。もし気になる箇所が見つかっても、あわてず、落ち着いてから施工した先へたずねてみればいい話です。
台風のあとは、どこを見ればいいですか?
風雨が過ぎたら、明るいうちに外まわりを一周してみます。屋根やカーポートの上に飛んできた物がのっていないか、フェンスが風の向きに傾いていないか、片づけた物をもとに戻しながら見て回ります。傾きや留め具のゆるみなど気になるところが残ったら、無理に直そうとせず、施工した先へ相談してみるのが安心です。高いところや足場の悪い場所は、手を出さずにおくほうがよいのかもしれません。